2016年11月02日

東福寺方丈庭園を訪ねて

東福寺 方丈庭園

昨日、今日と寒い日が続いていますね。
春の三寒四温と同じように、秋から冬への移り変わりもまた、寒さと暑さを繰り消しながら進みますね。
ところで一年って夏が終わると秋を足早に通り過ぎてすぐに冬になる気がしませんか?
夏が過ぎると急に時間が加速していくような・・。
春と夏、秋と冬がどうしても頭の中でセットになっていて、なんとなく夏が終わって一年の半分って気にさせられるのでしょうか?
一年は冬から始まっているから当たり前ですが夏が終わると一年の三分の二程が過ぎているんですよね。
しかも日が一番長いのも本当は6月。
でも季節の上では夏で半分。
だから夏が終わると急に日が経つのを早く感じます。
もうクリスマス?もう年賀状?11月に入ると世の中がなんとなくそんなムードになりますね。

前置きが長くなりましたが前の続きを書きます。
今回の弾丸京都旅行では東福寺の方丈庭園、そして塔頭である光明院を訪ねました。

IMGP8759.JPG

両者とも昭和の作庭家「重森三玲」が作庭した庭です。
私の中で重森三玲というと、良くも悪くもなんとなく奇をてらった作風が多い気がしていました。
異素材や立ち石をふんだんに使う、創作竹垣、築山築造伝を古臭いと一蹴しているなど。
そして何より重森三玲の監修のイサムノグチ庭園美術館に見られる、私からすると少し派手な石使いがそのまま重森三玲の作風と思っていました。

どちらかというと伝統的な作風が好きなもので、今まであまり興味はそそられなかったのですが、今回方丈庭園、光明院の庭園には目を奪われました。
そして自分の勉強不足と思い込み、知識の甘さを反省しました。
確かに色々な写真で見るとおり石を立てて使う特徴的な作風や、切り石を使った幾何学的な庭園造りは独特な世界観で、伝統的手法とは異なる気がしますが、方丈庭園に関していえばそれまでの庭園造り同様、仏教や伝統にならったそれぞれちゃんと意味のある物だったんですね。

もちろん他の伝統庭園と比べると、異色で現代的な作風に属すると思いますが、伝統的な東福寺の方丈の空間にまったく違和感なく溶け込んでいて、写真で見るのとは違い本当にすばらしいものでした。
因みに方丈庭園の「方丈」とは住職が生活をする場をさすものです。なので南禅寺や他にも方丈庭園というのはいくつも存在します。

光明院も同様に、凛とした空気に包まれた静かな空間が広がっていました。
穏やかでありながら張り詰めた緊張感も感じ、それはきっとどちらも存在していて、見る側の心理状態で変わるのだろうと思いました。

当たり前のことですが、やはり庭は写真ではわかりませんね。
その場所を包む空気があってこそ良いもは一層良いものとして映ります。
作り手の想いがその庭に残っているんだな、と感じさせてくれます。
それから天候や季節でも違った見え方感じ方をすると思うので、一つの庭を何回か、最低でも季節ごとには見てみたいものです。
とは言いつつ、旅行に行くと見ていない庭を見たくなるものですが・・。


京都に限らず観光に行くといつも思うことですが、私は普遍的で伝統的な日本の庭を造っていきたい。
「崩す」というのは崩せるだけの基礎があってからこそなんだと思っています。
そういった意味ではまだまだ崩すよりは、基礎や骨格のしっかりとした伝統庭園を学んで行きたいと思っています。
やたらと決まりごとや制約が多く、伝統や形(かた)、しきたりを重んじる日本の分化ですが、それもまた日本の庭園造りの面白さだとも思っています。





posted by uehiro at 23:55| Comment(0) | 仕事

2016年11月01日

大阪にお手入れに行ってきました・・その後は弾丸京都観光。

この週末、以前造った大阪のゲストハウスのお庭のお手入れに行って来ました。
普段は電話でアドバイスをして女将自ら鋏を入れていますが、毎年紅葉シーズンで忙しくなる前のこの時期に、年一回だけお手入れを行っています。
そして今年も例年通り、無事に手入れを終え、翌日新幹線までの数時間だけ京都を観光しました。
手入れに行く際は、せっかくなので一日くらいは京都観光できるようにしていますが、今年は忙しくそれは叶わず、数時間だけの京都滞在となりました。

久しぶりに行く京都、空気もひんやりとして、数時間ながら「来たな〜」と思いを掻き立てるものがあります。
先ずは、以前願掛けをした伏見稲荷にお礼参りに行くことにしました。
中途半端な時期の平日、人も少ないかと思いきや、外人さんの観光客の多さにビックリしました。山頂を目指し歩きましたが、途中日本人とは数組しか合わず、ほぼ外人さんという光景でした。

伏見稲荷は千本鳥居といって朱色の鳥居がいくつも並んでいる風景が有名ですが、実は鳥居は一万基ほど有り、山の山頂まで繋がっています。
下から山頂まで歩くとざっと二時間ほど掛かるでしょうか。
途中には、いくつもの神社があったり、自然の池があったり、茶屋や土産を売っている店もいくつかありますが、どれも派手さは無くとてもひっそりとしていて正に聖域、神秘的な雰囲気をかもし出しています。

山頂までは楽ではありません。いくつもの階段を上りやっとのことで辿り着きますが、その間ずっと鳥居の中を歩くという、これは他では味わえませんね。
山頂までの鳥居はのぼりと下りで別のルートを歩いて元の場所まで戻れるようになっていて、その他にも東山方面や東福寺方面などに下山できるルートもあります。
今回は元には戻らず東福寺付近まで降りれる山道を歩き下山すことにしました。

東福寺までは山道を歩いて20分くらい、京都駅にも近いし、時間の余裕が無い中ではちょうど良い場所です。
それに東福寺にはいくつもの塔頭があり、何回か行っていますがまだ見ていない場所も沢山あります。(因みに「塔頭(たっちゅう)」というのは、お寺の中にあるお寺の事です)

続きは次に書きたいと思います。
posted by uehiro at 11:50| Comment(0) | 仕事